日本の銀行は2007年以来、ドル建ての貸借を2倍強に増やしたため、前回の金融危機を悪化させたような資金調達面の衝撃から打撃を受けやすくなっている。
 
国際決済銀行(BIS)が25日公表した世界経済に関する年次報告書で警告した。
 
同報告書によると、邦銀のバランスシート上のドル建て資産は16年末までに約3兆5000億ドル(約390兆円)に膨らんだ。
これはドル建て負債を約1兆ドル上回る水準で、ドルの大規模なロングポジションを生み出している。
 
同報告書はまた、カナダの金融機関も同様の傾向にあると指摘し、危機後のドルエクスポージャーはほぼ2倍になり、ネット・ロングポジションは2000億ドル近くに達したと分析した。

 

一方、欧州の金融機関は危機後にドルエクスポージャーを減らした。

ドイツの銀行は07年にネット・ロングポジションの高さが目立ったが、現在ではドル建て資産を約半分に縮小したためドル建ての資産と負債は釣り合いが取れている。

金融危機時に欧州銀は資金源が干上がり、米住宅ローン関連資産の処分売りは巨額損失につながったことから、ネット・ドルエクスポージャーが複数の金融機関の経営破綻を招いていた。

危機後の規制で銀行の資本はこうした損失に対応できるよう強化され、一部の資金調達はより安定したソースにシフトしたとはいえ、リスクは完全には排除されていないとBISは警告した。