政策効果に不透明感-TOPIX一時4%安、円高進む

  • ドル・円相場は一時1ドル=107円37銭と約2週間ぶりの円高
  • 国内債は上昇-長国先物6月物は前週末比50銭高で開始

新型コロナウイルスの感染が広がり、投資家が慎重な姿勢を強めている。
前週末の米株安を受けて、30日の東京株式相場は大幅に反落。
TOPIX(東証株価指数)の下落率は一時4%を超えた。

米国など海外だけでなく国内でも感染者が増え、不安が広がっている。外国為替市場でドル・円相場は一時107円台前半までドル安・円高が進んだ。

  • TOPIXは前営業日比54.11ポイント(3.7%)安の1405.38-午前9時43分現在
  • 日経平均株価は667円91銭(3.4%)安の1万8721円52銭
  • ドル・円相場は一時1ドル=107円37銭と約2週間ぶりの円高
  • 国内債は上昇-長期国債先物6月物は前週末比50銭高で開始

〈きょうのポイント〉

  • NY州の新型コロナ死者は合計965人に増加-知事
    • 米国の死者数は20万人に達する可能性あると米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のファウチ所長-CNN
  • 米ミシガン大学消費者マインド指数、2008年10月以来の大幅低下
  • 新型コロナウイルス、都内で新たに68人感染確認-29日
    • 1日での最多更新
  • きょうは3月決算期銘柄の配当権利落ち日、指数影響度はTOPIXが17.49、日経平均株価は175円14銭-ブルームバーグ試算

東海東京調査センターの平川昇二チーフグローバルストラテジストは「株式市場は新型コロナによる4-6月期の米景気落ち込みの深さと7-9月期の回復度合いを探っている」とし、「感染者数の増加が加速するなら景気刺激策が2兆ドルでは足りなくなる可能性がある」と述べた。

東京都でも「新規感染者数が日々100人を上回れば外出禁止令が発動され、もう一段の景気悪化を株価が織り込む恐れがある」とみる。

外国為替市場のドル・円相場は一時1ドル=107円37銭と約2週間ぶりの円高水準まで円が買われた。
円は主要16通貨に対してほぼ全面高。
株安進行に伴うリスク回避の動きで円買いが優勢となっている。

りそなホールディングス市場企画部の梶田伸介チーフストラテジストは、各国中銀の政策が効いてきてややドル不足の解消が見られているため、ドルは売られやすく、ドル・円も下値を探る動きがしばらく続くと話していた。

国内債券相場は上昇。

長期国債先物6月物は前週末比50銭高の152円84銭で取引を開始した。長期金利の指標となる新発10年物国債はまだ取引が成立していない。
前週末の米国債市場で新型コロナ感染拡大による景気懸念の強まりを背景に長期金利が低下した流れを引き継ぎ、買いが先行した。

Bloomberg 2020年3月30日 10:16 JST

シンガポール通貨庁が金融緩和

シンガポール通貨庁(MAS、中央銀行)は30日、為替管理政策(金融政策)の見直しに伴い、シンガポール・ドルの為替レート政策バンドの傾斜をゼロにする金融緩和を実施すると発表した。

新型コロナウイルスの打撃を受けた景気の下支えを目指す。

また、MASは政策バンドの許容変動幅を据え置いたが、変動幅の中心値を引き下げた。

MASは「実勢水準から年率ゼロ%の政策バンド上昇率を導入する」と表明。

今回の政策決定が「今後の政策バンドの許容変動幅とゼロ%上昇の傾斜だけでなく、シンガポール・ドルの名目実効レート(NEER)の現行水準を確認する」ものであり、貿易加重為替レートの安定につながると説明した。

MASは金融市場操作を通じて同時に金融システムに十分な流動性を供給するとした上で、「シンガポール・ドルのNEERの過度な変動を抑制する」用意があるとの姿勢も示した。

オーバーシー・チャイニーズ銀行の国債調査・戦略責任者セレナ・リン氏はMASの声明について、「大きな役割を担うのが財政政策であることをあらためて強調している」と指摘。MASの行動は「補完的なものとなり、新型コロナウイルス感染症(COVID19)による下向きリスクを食い止めるための主な原動力にはならないだろう」と指摘した。

〔マーケットアイ〕外為:正午のドルは107円前半、リスク回避の円買い広がる

[東京 30日 ロイター] -正午のドルは107円前半、リスク回避の円買い広がる

正午のドル/円は、ニューヨーク市場27日午後5時時点(107.89/92円)に比べ、ドル安/円高の107.30/32円。

米国で新型コロナウイルスの感染者がうなぎのぼりに上昇して14万人超となるなか、この日はリスク回避のセンチメントの高まりを映して、円が全面高となった。

ドル/円は一時107.14円まで下落して12日ぶり安値をつけ、ユーロ/円は高値から1円幅で急落し118.90円となった。

「米国での感染者拡大を背景に、日米の株価が下落していること、米長期金利が低下していることでリスク回避の円買いが広がった。とりあえず107円割れは免れたが、夕刻にかけて(ドルの)一段安のリスクもある」(外為アナリスト)という。

月末・期末の五・十日に当るこの日は仲値公示までは輸入企業のドル買いが先行したが、仲値通過後は輸出の売りや本邦企業による海外収益の自国送金に伴うドル売り/円買いが勝った。

ユーロ/ドルは1.1144ドルから1.1085ドル付近まで下落し、前営業日の上げ幅の約3分の1を返上した。

「トランプ米大統領のコロナ対策の迷走ぶりもドルにとってマイナス材料」(金融機関)という。

トランプ大統領は29日、新型コロナウイルス感染拡大を防止するために導入した国民向けの行動指針の適用期限を従来目標の4月12日から同月30日に延長すると表明した。トランプ氏は先週、復活祭(イースター)の日曜日に当たる4月12日までに米経済活動を再開させたい意向を表明し、感染者急増への対応に苦慮する州知事らから反発を招いていた。 トランプ氏は今回の方針転換について、31日に詳細を明らかにするとした。

ロイターの算出によると、米国では新型コロナの死者は2460人を突破した。感染者は14万1000人超で、世界最多となっている。

参考サイト


金融庁

経済産業省

財務省