第3四半期の中国GDP、27年ぶり低い伸び

[北京 18日 ロイター] – 中国国家統計局が18日発表した第3・四半期の国内総生産(GDP)は前年比6.0%増と、少なくとも27年半ぶりの低い伸びとなった。米中貿易戦争の影響で製造業の生産が不調となり、内需外需ともに低迷した。

米中貿易戦争

第2・四半期の6.2%から減速し、一段の落ち込みを避けるために政策当局はさらに刺激策を打ち出す必要があるとの見方が強まりそうだ。

ロイターがまとめたアナリスト予想は6.1%増だった。

政府の今年の成長率目標は6─6.5%。

UOB(シンガポール)のエコノミスト、Ho Woei Chen氏は「米中通商合意について不透明感はなお強い」と指摘。12月15日に米国が発動を予定する対中関税が「2020年の中国経済成長率に非常に重大な影響をもたらすだろう。中国政府のこれまでの対応は慎重で的を絞ったものだった。今後もそうなるだろう」と分析した。

最近の弱い経済指標は内需と外需の低迷を浮き彫りにしている。それでもなお、アナリストの大半は、過去の緩和サイクルで積み上がった債務が残るなか、積極的な刺激策を打ち出す余地は限られているとみている。

同時に発表となった9月の鉱工業生産は前年比5.8%増。アナリスト予想の5.0%増を上回った。8月は急激に鈍化していたが、持ち直した。

9月の小売売上高は前年比7.8%増。アナリスト予想と一致した。8月は7.5%増だった。

1ー9月の固定資産投資は前年同期比5.4%増。アナリスト予想と一致した。投資全体の60%を占める民間固定資産投資は前年同期比4.7%増。1─8月は同4.9%増だった。

GDP伸び率0.6%、27年ぶりの低さ:識者はこうみる

[東京 18日 ロイター] – 中国国家統計局が18日発表した第3・四半期の国内総生産(GDP)は前年比6.0%増と、少なくとも27年半ぶりの低い伸びとなった。米中貿易戦争の影響で製造業の生産が不調となり、内需外需ともに低迷した。市場関係者のコメントは以下の通り。

<TDセキュリティーズの新興市場担当シニアストラテジスト、ミタル・コテチャ氏>

(GDP伸び率は)6%を下回るとの懸念が出ていたが、そうはならなかった。心理的な面で言えば、鉱工業生産が注目される。製造業に一筋の希望の光が見えてきた。通商交渉が進展するとの期待が一段の助けになるだろう。

<ウエストパック銀行(シンガポール)のアジア・マクロ戦略トップ、フランシス・チュン氏>

伸び率は予想をやや下回ったものの、非常に安定しており、6%を下回らない限り市場はあまり気にしないのではないか。

月次データでは成長モメンタムの一定の回帰が示されているが、機械や通信機器といった一部製品の力強い生産の背景について不明確だった。

全体的にまちまちの結果となっている。きょうはリスクセンチメントにとって前向きな状況となる中、市場はポジティブな解釈をする傾向にあるかもしれない。

<UOBのエコノミスト、HO WOEI CHEN氏>

我々の予想と一致した。中国にとっては、第3次産業の安定、第3次産業の改善が非常に重要だ。成長率の約半分は第3次産業によるものだ。

ただ減速は今後も続くだろう。

米中通商合意について不透明感はなお強い。12月15日に米国が発動を予定する対中関税が、2020年の中国経済成長率に非常に重大な影響をもたらすだろう。中国政府のこれまでの対応は慎重で的を絞ったものだった。今後もそうなるだろう。

ローンプライムレート(貸出基礎金利、LPR)を通じた利下げが続くとみられるが、大幅な利下げではなく、緩やかな利下げになるだろう。財政政策のほうが、できることははるかに多い。

中国経済、7-9月は予想超える減速

 

Bloomberg News
中国経済の7-9月(第3四半期)成長率は予想以上に鈍化し、1990年代前半以来の小さな伸びにとどまった。内需が低調で、米国との貿易戦争も輸出の足かせとなった。

18日発表された7-9月の国内総生産(GDP)は前年同期比6%増。エコノミスト予想の6.1%を下回った。4-6月(第2四半期)は6.2%増だった。
9月の工業生産は前年同月比5.8%増。市場予想は同4.9%増加だった。小売売上高は前年同月比7.8%増と予想と一致。1-9月の固定資産投資は前年同期比5.4%増。予想の5.5%増を下回った。

7-9月の成長率は鈍化したが、1-9月で見ると6.2%成長となっており、中国政府は2019年の成長率目標(6-6.5%)を達成できるとなお示唆している。中国当局は既に高水準にある債務の拡大を警戒し、預金準備率の引き下げや与信支援など限定的かつ対象を絞った措置をこれまで講じてきた。

スタンダードチャータードの李煒シニアエコノミストは「工業の低調や消費者需要の減速で18年後半からモメンタムが落ちている」と指摘。「もはや貿易の枠を越えている米中対立の長期化がセンチメントに著しい打撃を与えている。成長率が当局の目標を割り込む寸前まできており、今後は刺激策の強化が見込まれる」とコメントした。

参考サイト


金融庁

経済産業省

財務省