「貿易戦争」激化で市場“戦時モード” 1ドル=101円近辺まで進行する危険

日刊ゲンダイDIGITAL / 2018年7月3日 より

株式市場に異変が起きている。

2日、日経平均は一時500円超の下げ幅を記録し、約2カ月半ぶりに2万2000円を割り込んだ。

「トランプ米大統領が仕掛けた貿易戦争の激化観測が要因です。今週6日に、米中とも追加関税の第1弾(340億ドル=約3.7兆円)を発動します。市場が“戦時モード”に突入したとすれば、下げ相場は当分続きます」(市場関係者)

2日は後場に、株価が急落した。

コレといった理由が見当たらなかったため、さまざまな臆測が飛び交った。

「中国市場(上海)のスタートは日本時間の10時半です。開始直後から昼ごろにかけて、下げ幅を拡大させていきました。その影響で、日本市場は後場に大幅下落したのでしょう」(株式評論家の倉多慎之助氏)

午前中に流れた天皇陛下の体調不良のニュースが影響したという見方もある。

「海外投資家が日本経済の停滞を懸念し、日本株を売った」(外資系証券)という囁きだ。

「いずれにしろ、買い材料が見当たらないというのが、今の市場の本質です。反対に悪材料は貿易戦争を筆頭に、山のようにあります」(株式アナリストの黒岩泰氏)

1日に行われたメキシコ大統領選では、トランプ政権と対決姿勢を示すオブラドール氏が勝った。

EUは米国に対し、オートバイやバーボンウイスキーの報復関税を課している。

さらに欧州委員会は2日、米政権が自動車の輸入制限を発動した場合、EUなどの報復により2940億ドル(約32兆円)分の影響が米製品におよぶと警告した。

ロシアやインドも米国への報復関税を検討中だ。

「いつの間にか“トランプ包囲網”が張り巡らされた印象です。ただ、トランプ大統領は11月の中間選挙を控え、貿易戦争の手は緩めないでしょう。こうなると、トランプ大統領に逆らえない安倍政権が標的にされる恐れは高まるばかりです。日本車(乗用車)への25%関税の実施を覚悟したほうがいいかもしれません」(倉多慎之助氏)

株式市場への悪影響は計り知れない。

「リスクオフが鮮明になると、円高傾向が顕著になります。1ドル=101円近辺まで進行する危険性があります。日経平均は2万円割れでしょう」(黒岩泰氏)

7月相場は要警戒だ。

 

現在のドル円為替レート

参考サイト


金融庁

経済産業省

財務省