バイドゥによるとアポロプロジェクトは「世界最大の自動運転のオープンソースプロジェクト」であり、中国からはチェリー自動車(奇瑞汽車)やFAW Group(第一汽車)、Changan Automobile Group(長安汽車)、Great Wall Motors(長城汽車)らが参加する。また海外からはフォードやダイムラーも参加する。

バイドゥはアポロプロジェクトにおいて人工知能技術の開発を主導し、北京とシリコンバレーに設置したラボで研究を進める。また、参加企業らのコラボレーションも促進していくという。

中国でアポロは完全自動運転の実用化を目指しており、車両のセンサー技術やナビゲーション、LIDAR(ライダー)技術の開発の最終段階を迎えつつあると、バイドゥのZhangは述べた。

Zhangは2014年にバイドゥに参画する以前は、マイクロソフトのアジア太平洋地域のR&Dのチェアマンを務めていた。「アポロプロジェクトではオープンで開かれた姿勢を大事にしている」とZhangは述べた。参加企業らはプラットフォーム上で開発されたテクノロジーを、各社が必要なだけ利用可能だという。

「データやソフトウェアが集まれば集まるほど、多大なフィードバックが得られるようになると確信している」とZhangは言う。

バイドゥが「業界標準」を作る可能性も

アポロが進めるオープンソースというアプローチは、この分野でのWaymoのリードを脅かすものにはならないかもしれない。しかし、自動運転向けのAIやアルゴリズムで独自の特許の取得を目指す企業らには大きな脅威になる可能性もある。アポロの試みがうまく行けば、数年のうちに事実上の業界標準のポジションをバイドゥが得るかもしれない。

しかし、シンガポールで自動運転車開発にあたるnuTonomyのCEOのKarl Iagnemmaは、「自動運転にはローカライゼーションという要素が非常に大きく、一つのテクノロジーが世界的覇権を握るとは考えにくい」と、フォーブスの直近の取材に応えた。

「また、オープンソース化で様々な企業が参入しても、それぞれの市場に合致した信頼性を担保することにはならないと見ている」とIagnemmaは述べていた。

マイクロソフトで自動運転開発を手がけるKevin Dallasはフォーブスの取材に次のように述べた。

「マイクロソフトはMicrosoft Azureのクラウドの仕組みを通じ、アポロの試みをグローバルに広げていく。現在、Azureは世界の40地域で運用しており、自動運転技術の開発にふさわしいセキュアで信頼性の高いクラウドを提供可能だ」

アポロとの取り組み以外でも、マイクロソフトはBMWやルノー日産、トヨタやボルボ、フォードらと協力し、コネクテッドカー向けサービスの改善に努めている。マイクロソフトはドライバーのアシスト機能やメンテナンス期限の通知、音声コントロール機能の向上などを目指している。