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6月景気動向指数、2カ月ぶり上昇 基調判断据え置き=内閣府

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[東京 7日 ロイター]

- 内閣府が7日公表した6月の景気動向指数(速報、2010年=100)は、足元の景気を示す一致指数が117.2と前月比1.4ポイント増え、2カ月ぶりに上昇した。

一致指数から機械的に判断する景気の基調判断は「改善を示している」で、9カ月連続で据え置いた。

一致指数を構成する指標のうち、「鉱工業用生産財出荷指数」や「耐久消費財出荷指数」など5指標が改善し、悪化したのは「商業販売額(卸売業)」と「商業販売額(小売業)」の2指標だった。

先行指数は106.3で前月比1.6ポイント上昇し、2カ月連続の上昇となった。

 

内閣府 ー 景気動向指数の利用の手引

 

景気動向指数は、生産、雇用など様々な経済活動での重要かつ景気に敏感に反応する指標の動きを統合することによって、 景気の現状把握及び将来予測に資するために作成された指標である。

 

 景気動向指数には、コンポジット・インデックス(CI)とディフュージョン・インデックス(DI)がある。 CIは構成する指標の動きを合成することで景気変動の大きさやテンポ(量感)を、DIは構成する指標のうち、 改善している指標の割合を算出することで景気の各経済部門への波及の度合い(波及度)を測定することを主な目的とする。

 

 従来、景気動向指数はDIを中心とした公表形態であったが、近年、景気変動の大きさや量感を把握することがより重要になっていることから、 2008年4月分以降、CI中心とした公表形態に移行した。 しかし、DIも景気の波及度を把握するための重要な指標であることから、参考指標として引き続き、作成・公表している。 なお、景気転換点の判定にはヒストリカルDIを用いている。

 

 CIとDIには、それぞれ、景気に対し先行して動く先行指数、ほぼ一致して動く一致指数、遅れて動く遅行指数の3つの指数がある。 景気の現状把握に一致指数を利用し、先行指数は、一般的に、一致指数に数か月先行することから、景気の動きを予測する目的で利用する。 遅行指数は、一般的に、一致指数に数か月から半年程度遅行することから、事後的な確認に用いる。

 

 CIとDIは共通の指標を採用しており、採用系列数は、先行指数11、一致指数9、遅行指数9の29系列である(2017年1月分以降、「規模別製造工業生産指数」(中小企業庁)公表休止のため、一致指数において「中小企業出荷指数(製造業)」を採用系列から除外し、10指標から9指標に変更)。 採用系列は概ね景気が一循環(谷→山→谷)するごとに見直しを行っており、現行系列は、第15循環の景気基準日付確定時(2015年7月)に選定された。

中銀総裁の正常化、4番バッター不要に

FX Forum | 2017年 07月 26日より

井上哲也 野村総合研究所 金融ITイノベーション研究部長

米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長と日銀の黒田東彦総裁の任期は、各々来年の2月と4月に満了を迎える。今年も後半に入り、日米とも任命する側の政治環境にさまざまな変化が見え始めているだけに、後任人事に関する議論もこれから本格的に深まることになろう。

日米の金融政策は、金融政策決定会合(MPM)と連邦公開市場委員会(FOMC)という会議の場で、メンバーによる多数決で決定される。その意味では、中央銀行総裁も、少なくとも金融政策の決定においては会議のメンバーの「ワン・オブ・ゼム」にすぎない。それなのに、FRB議長あるいは日銀総裁の人事に高い注目が集まるのはなぜだろうか。

もちろん、FRB議長や日銀総裁は、組織全体のスタッフを駆使して膨大で緻密な分析を行わせ、それに基づく「議長案」をもって会議に臨むだけに、金融政策の決定に至る議論では主導的な役割を果たすことになる(それでも、メンバー間の意見の対立によって、文字通り僅差の多数決で政策が決定されたこともないわけではない)。

 

ただ、このように中央銀行総裁に注目が集まるようになったことは、世界的な金融危機から現在に至る中央銀行の政策自体の結果という面もある。

<主役に祭り上げられた中銀総裁>

世界的な金融危機に見舞われた日米の中央銀行総裁は、各国の監督当局や財政当局と連携しつつ、金融システムへの大量の資金供給やクレジット資産の買い支えなど、前例のない内容や規模の対策を果断に実行した。

同時に、為替スワップ網の構築や国際的な金融機関の破綻防止などの面で、欧州を含む先進国の間での国際的な政策協調も主導した。

このように緊急性が高く、外部の広範な組織との調整や連携が必要な局面では、多数決による合議よりも、総裁個人による決断力や実行力が重要になることは想像に難くない。

実際、当時の市場は、連日のように中央銀行総裁の発言や行動を見せられ続けたわけである。

こうして拡大した中央銀行総裁のイメージは、金融危機が徐々に収束した後にも元には戻らず、むしろ膨張したと言っても過言ではない。

理由の1つが、その後の景気回復に向けた大きな役割が、少なくとも結果的には金融政策に委ねられたことにある点は否定できないだろう。

金融危機後に特有な低成長と低インフレを解消する上で、政府も市場も中央銀行の対応に多くを依存し続け、中央銀行総裁はその主役に祭り上げられた。

もちろん、中央銀行から見て、こうした受動的な理由ばかりではない。

例えば、日米の政策金利がともに名目ゼロの水準に低下した後、両国の中央銀行は国債の買い入れを中心とする「非伝統的金融政策」を大規模に実施したことで、市場における中央銀行のプレゼンスはさまざまな意味で高まった。

最も直接的には、中央銀行が国債市場のような金融市場の中心で巨大なエクスポージャーを有する影響力あるプレーヤーになったことである。例えば、日銀は今や総発行額の4割を超える国債を保有し、イールドカーブ・コントロールの下で長期金利を任意の水準に誘導している。

加えて、日米両国の中央銀行が、先行きの政策運営を予告することで市場の期待に働き掛ける戦略(「フォーワード・ガイダンス」または「時間軸政策」)を常用したことによる影響も大きい。

各々の中央銀行が、政策のメッセージを明確にする観点から、FRB議長や日銀総裁による「ワン・ボイス」での発信を意識したこともあり、市場が文字通り彼らの「一挙手一投足」を追い続ける慣習が定着した。

今や、FOMCやMPMの後の定例記者会見にとどまらず、20カ国・地域(G20)や国際決済銀行(BIS)などが開催する国際会議、さらにはこれまでは学者や中央銀行の実務家のみが関係していたセミナーやコンファレンスまで、「市場イベント」として意識されるようになった。

<次は少し地味でも頼りになる6番バッターか>

ただし、こうしたトレンドにも、ここへきて変化の兆しがみられる。

日米の中央銀行も国際通貨基金(IMF)やBISのような国際機関もともに、低成長を克服する上では、大規模な金融緩和だけでなく、機動的な財政政策の活用や労働市場などの構造改革、イノベーションの促進といった政策との適切な連携が必要であるとの主張を行うようになり、市場も総じてこうした考え方を支持している。

このように、金融政策が、経済対策の中で突出した主役から「ワン・オブ・ゼム」へと立場を変えていく上では、中央銀行による政府のさまざまな当局との調整や連携が一層重要になることは言うまでもない。

また、FRBは、雇用と物価の改善を背景に、利上げと保有資産の削減を通じた「非伝統的金融政策」からの撤退に先んじて着手している。

双方ともに相応の時間を要する作業であるほか、市場や経済の反応には不確実な面が残るだけに、FRBもこれまでのように市場を一方的に「誘導」するやり方ではなく、市場に自らの考えを説明しつつ、市場の声を聞きながら修正を加えるといった本来の「市場との対話」に基づく政策運営に転換することが求められる。

さらに、保有資産の削減に際しても国債市場の安定を維持する上では、上に見た中央銀行と政府との連携や調整の重要性が一層高まることも明らかである。

イエレンFRB議長や黒田日銀総裁の後任者が次の任期中に直面する政策環境がこのように変化していくとすれば、彼らに第一に求められる資質も、決断力や実行力、それらに基づく政策をアピールする力から、経済政策に関して政府と連携し調整する力や、市場との対話に即して金融政策の「正常化」を柔軟かつ忍耐強く進める力へとシフトしていくように思える。

次の時代に求められる中央銀行総裁のイメージは、少し地味だが頼りになる6番バッターのような存在なのかもしれない。

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